価値交換工学のAri Hautasaari特任准教授らの論文が、Human Computer Interaction分野の国際会議CHI2022*でBest Paper Awardを受賞しました!
CHI 2022 Awards
https://programs.sigchi.org/chi/2022/program/content/69010

本論文は、テキストチャットでのコミュニケーションにおける感情表現の支援をテーマに情報学環、工学部、文学部、産学協創推進本部に所属するチームで取り組んだ研究です。筆頭著者である青木俊樹さんと中條麟太郎さんは学部生であり、栄えある賞の受賞となりました!

■受賞論文タイトル
EmoBalloon – Conveying Emotional Arousal in Text Chats with Speech Balloons

■著者 
Toshiki Aoki, Rintaro Chujo, Katsufumi Matsui, Saemi Choi, Ari Hautasaari

■研究内容
日常の生活で不可欠になったテキストチャットですが、テキストのみから相手の感情を予測することは容易ではありません。そこで、本論文では、テキストチャットにおける吹き出しの形状を変化させることで、感情伝達に与える影響を検討しました。
まず、日本語のマンガを分析することで、吹き出しの形状とセリフの感情の対応関係を調べました。次に、その結果をもとに、話者の感情に合わせて吹き出しを自動で生成するシステムを開発しました。最後に、開発したシステムを組み込んだテキストチャットシステムを実装し、実験を行いました。
その結果、テキストチャットにおける吹き出しの使用は、話者間に生じる感情の興奮度合いの認識の違いを減少させることを明らかにし、その効果は顔文字を上回ることが示唆されました。

著者所属
 青木俊樹     東京大学工学部4年
 中條麟太郎 東京大学文学部4年
 松井克文    東京大学産学協創推進本部 特任研究員
 Saemi Choi  Samsung Research
 Ari Hautasaari  東京大学大学院情報学環/価値交換工学社会連携研究部門 特任准教授

 

*The 2022 ACM CHI Conference on Human Factors in Computing Systems (CHI 2022)  ヒューマン・コンピュータ・インタラクション(Human Computer Interaction)分野の最も重要な国際会議の1つ。2022年4月30日-5月5日でアメリカ、ニューオリンズで開催予定。

価値交換工学|Update: 2022.4.4