Photo by  Fab Cafe

2020年12月19日(土)〜2021年1月11日(月)、FabCafe Tokyoで開催中の「WOOD CHANGE Exhibition」にMaria Larssonリサーチアシスタントと吉田博則特任研究員が共著の「Tsugite」がアイディア事例として展示されています。

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クリエイティブなアプローチで国産材の利用拡大を目指すロフトワーク主催のプロジェクト「WOOD CHANGE CHALLENGE」の連動企画として開催されている本展。また展示に先だって、ウェブページでは3同著者のSwirled Branches(未来館で展示中、下記画像参照)が紹介されています。

世界的に高く評価されている日本の伝統技術「継手・仕口」。本展示では、これらの技術を持続可能な視点から捉えた新しい「Tsugite」に出会うことができます。

釘を使わずに木材を接合する技術は、見た目やクオリティーなどの面において高く評価されている一方、設計が困難、手作業の手間などの問題も抱えています。そこで、計算機と切削加工機を用い、設計・製作のためのインタラクティブシステムを開発することでカスタムメイドの木工接合部のデザインと製作を容易にしました。

さらに、金属製の固定具や接着剤を使用せず接合を行うことによって、廃棄物の選別とリサイクルの際の素材の混合を軽減できます。建物や家具といった製作物は分解が可能なため、破棄せず組み立て直して再利用することも可能です。これらの取組みは自然で再生可能な木材の持続可能性を向上することへとつながります。伝統を守り、環境問題へ貢献していく。持続可能な未来を期待させる作品です。
                                           (取材・文 米山麗華)

Information
期間:12月19日(土)〜1月11日(月)
平日 8:30-20:00 / 土日祝 10:00-20:00 (2020.12.16現在)
入場料:無料
場所:FabCafe Tokyo
東京都渋谷区道玄坂 1-22-7 道玄坂ピア1F
FabCafe Kyoto @京都(1月15日〜1月30日)、
FabCafe Nagoya @名古屋(2月2日〜2月15日)にも巡回予定。
https://awrd.com/award/woodchangeaward
https://fabcafe.com/jp/events/tokyo/20201219_wood_change_meetup

吉田博則HP
http://www.hy-ma.com
東京大学
計算機と切削加工機による 木工継手・仕口の設計・製作のための インタラクティブシステムを新たに開発 
日本経済新聞
東大、木工接合部(継手・仕口)の設計および製作のためのインタラクティブシステムを開発/日本経済新聞

価値交換工学|Update: 2020.12.22