価値交換工学の鳴海紘也特任講師ら(研究グループメンバー後述)の研究作品が、NTTインターコミュニケーション・センター(略称:ICC)の「つながるかたち展2.5」に現在展示されています。(会期:2023年6月24日(土)- 2024年1月14日(日))

 今回出展しているのはこちらの特別な素材でできた”折り紙”の作品です。

こちらの作品のポイントは、
UVプリンタと熱収縮性のシートで4Dプリント × 自己折りを実現!

(聞き馴染みのない方には…以下、簡単な解説です。)
●4Dプリント…3次元(縦・横・奥行)に「時間」を加えた4次元に関わる印刷のこと。本作品は印刷後に熱という外的要因を加えることで形状に変化をもたらしている。

●自己折り…折り紙を人手や機械からの外力で折るのではなく、素材自体が変形する内力で折る技術。

詳しい説明はこちらのプレスリリースに記載されておりますので是非ご覧ください。

折紙シートが自動で望みの立体に ―インクジェットプリンタでパターンを印刷、加熱により自動変形―|プレスリリース | UTokyo-Eng (u-tokyo.ac.jp)

3Dプリンターという言葉は最近よく聞くようになりましたが、4Dプリントで素材そのものが自ら折られていく折り紙なんて魔法のようですね。

是非会場に足を運んで実際にご覧ください。

また、本成果に先立ち鳴海特任講師やNature Architects株式会社が共同で発表した折り紙プロダクト設計ツールCrane(CHI2023にて発表)は、A – POC ABLE ISSEY MIYAKEの衣服作りにも応用されています。(関連リンク参照)

 鳴海特任講師はこの他にも、既存の素材を”変な素材”にする、既成概念を覆す新しい発想で様々な研究に取り組んでいます。詳細については関連リンクのTED×UTokyo 2022にて紹介されております。

■本研究のグループメンバー
・大学院工学系研究科
 鳴海 紘也(特任講師)、小山 和紀(修士課程)、野間 裕太(博士課程)、
 川原 圭博(教授)
・大学院総合文化研究科
 舘 知宏(教授)<大学院工学系研究科 兼担>
・大学院情報理工学系研究科
 五十嵐 健夫(教授)
・宮城大学事業構想学群
 佐藤 宏樹(准教授)
・Nature Architects株式会社 
 須藤 海(取締役CRO;研究職として参画)
・エレファンテック株式会社
 杉本 雅明(取締役副社長;研究職として参画)

■展示概要
ICC | 東京大学 舘知宏研究室 × 野老朝雄 × [    ] 「つながるかたち展 2.5」 (ntticc.or.jp)
会期:2023年6月24日(土) - 2024年1月14日(日)
開館時間:午前11時 - 午後6時(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌日)、保守点検日(8/6)、年末年始(12/28 - 1/4)

■鳴海紘也特任講師プロフィール
2020年東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了。博士(情報理工学)。
博士課程在籍中に日本学術振興会特別研究員、科学技術振興機構 ACT – I「情報と未来」個人研究者などを務め、2020年4月より東京大学大学院情報学環助教。
2021年4月より同工学系研究科特任講師。
専門はヒューマン・コンピュータ・インタラクションで、特に特殊な素材と構造を活用した形状変化インタフェース・ソフトロボット・デジタルファブリケーションなどの研究に従事。
主な受賞歴として2020年度東京大学総長賞など。

■関連リンク
価値交換工学の鳴海紘也特任講師が登壇した「TED×UTokyo 2022 “Patchwork”」の動画が公開されました|News|RIISE|東京大学 (u-tokyo.ac.jp)

・折紙プロダクト設計ツールCrane(CHI2023にて発表)

RIISE価値交換工学|Update: 2023.8.1