価値交換研究者・篠田 和宏さん、亀﨑 允啓特任教授が、「INTERACTION 2025」においてインタラクティブ発表賞を受賞いたしました。受賞した研究は、メルカリ・東京大学の包括連携プロジェクト「価値交換工学」の一環として進められているもので、同じく東京大学の矢谷 浩司准教授と共に、3人での受賞となりました。

受賞名
インタラクティブ発表賞(一般推薦)

受賞者
篠田 和宏(東京大学大学院 学際情報学府・博士課程)、亀﨑 允啓(東京大学大学院 工学系研究科・特任教授)、矢谷 浩司(東京大学大学院学際情報学府・准教授)

発表タイトル
刺繍の縫い方の違いによる外観に依存しない触覚のデザイン

受賞した論文・発表の概要
布特有の触覚特性を活用することで,布インタフェースにおいてアイズフリーやアフォーダンスを実現する手法が研究されている.これまでの手法は形状や輪郭の凹凸などにより触覚を変化させデザインしていたが,外観も変化してしまっていた.しかし,外観はインタフェースの機能も示すなど,必ずしも触覚のために自由に変えられるものではない.そこで,本研究では,刺繍の縫い方の違いによる外観に依存しない触覚特性の変化手法を提案する.まずは様々な刺繍の縫い方から触覚に影響を及ぼし再現性のある縫い方を絞り込み,触覚をもたらす縫い方のデザインスペースを定義した.その中から26種類の刺繍を用いてユーザ実験を行い,縫い方と触覚知覚の関係を明らかにした.最後に,縫い方の違いによる触覚変化を活用したアプリケーションについて述べる.

発表学会について
「インタラクション」は、情報処理学会ヒューマンコンピュータインタラクション研究会 (HCI)などが主催する1997年より毎年開催されているシンポジウム。ユーザインタフェース,CSCW,可視化,入出力デバイス,仮想/拡張現実,ユビキタスコンピューティング,ソフトウェア工学といった計算機科学,さらには認知科学,社会科学,文化人類学,メディア論,芸術といった人文科学の研究者および実務者が一堂に会し,インタラクションに関わる最新の技術や情報を交換し議論する場です。

RIISE価値交換工学|Update: 2025.3.14