株式会社メルカリ(代表取締役社長:山田進太郎 以下、メルカリ)と東京大学インクルーシブ工学連携研究機構社会連携研究部門価値交換工学(以下、価値交換工学)との共同研究が東京大学工学部とメルカリとの共同プレスリリースとして公開されました。(https://www.t.u-tokyo.ac.jp/press/pr2023-08-08-001

価値交換工学の文多美特任研究員が「持続可能な消費・生産の実現に向けた製品・サービスシステム」をテーマに、社会に影響を与える研究としてメルカリと協力して生まれた成果となります。

今回の研究では文多美特任研究員が主立って、メルカリを通した中古品利用(詳細は※1参照)により想定される「温室効果ガス(GHG)の削減貢献量」という数値の見える化(定量化)に取り組み、日米合計で「年間約53万トンの削減(東京ドーム220杯分相当)」という試算を算出することができました。

これは、中古品の使用が環境保全に寄与することを数値で示せた大きな成果とも言えるのではないでしょうか。

このような取り組みが様々な企業に広がっていけば、リユース・リサイクルを通した環境保全の活動がより活性化していくかもしれません。

また、個人の視点でみても中古製品を購入する際、商品に温室効果ガス(GHG)の削減貢献量が表示されるようになると、普段の生活にも環境への意識をより向けていけられそうですね。

環境省では2050年までにカーボンニュートラルの実現、また、2030年度に温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指し、企業に対しても脱炭素経営の促進を喚起しています。※2

本研究の成果も、カーボンニュートラル実現の一助といえそうです。

文多美特任研究員が属する価値交換工学は、東京大学インクルーシブ工学連携研究機構とメルカリの研究開発組織「mercari R4D」が2019年に設置した研究部門です。世界中の人々がフェアでスムーズな価値交換を行える社会の実現や、多くの社会課題の解決に向けた様々な研究を行っております。是非他の研究もご覧ください。(価値交換工学:https://www.riise.u-tokyo.ac.jp/research_programs/vxe  mercari R4D :https://r4d.mercari.com/

※1:2022年4月-2023年3月におけるJP版メルカリとUS版メルカリの「レディース」「メンズ」「キッズ・ベビー」(スニーカー含む)、「PC」「スマートフォン」「タブレット」「本」「漫画」「雑誌」「CD」「DVD」「BD」のカテゴリーで取引完了となった中古品を対象商品に設定し、新品代替中古品のリユースによるGHG削減貢献量=新品使用によるGHG量ー商品リユースによるGHG量=(中古品相当の新品件数×新品GHG排出量)ー(中古品件数×中古品GHG排出量)として算出

※2:環境省 脱炭素ポータルよりhttps://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/road-to-carbon-neutral/

■関連リンク
・メルカリのプレスリリース
https://about.mercari.com/press/news/articles/20230808_u-tokyo_positiveimpact/

日本経済新聞をはじめ、多くのメディアでも取り上げられました。

RIISE価値交換工学|Update: 2023.8.25